Japanese
English
特集 頸椎症性脊髄症に対する手術治療戦略
頸椎症性脊髄症の保存療法の実際
In Practice of the Conservative Treatment with Cervical Spondylotic Myelopathy
蜂谷 裕道
1
,
杉浦 克哉
2
,
佐藤 吉紀
2
Yudo HACHIYA
1
,
Katsuya SUGIURA
2
,
Yoshinori SATO
2
1はちや整形外科病院
2はちや整形外科病院リハビリテーション部
1Hachiya Orthopaedic Hospital
キーワード:
頸椎症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
保存療法
,
consevative treatment
,
頸椎アライメント
,
cervical spine alignment
Keyword:
頸椎症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
保存療法
,
consevative treatment
,
頸椎アライメント
,
cervical spine alignment
pp.968-973
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201246
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はじめに
頸髄症は頸椎部において,骨棘や椎間板ヘルニア,靭帯骨化など,何らかの原因で脊髄が圧迫されることにより脊髄障害が起こり,さまざまな症状発現をきたす疾患である.したがって,脊髄の圧迫を取り除くことが本来の治療であるが,これには手術療法が不可欠である.しかしながら,安静や牽引療法,頸椎装具の装着により頸椎の安定性を保つことによって脊髄症状が改善することもしばしば経験する.ただし,この治療効果が長期にわたって維持できる保証はなく,脊髄症状の再燃が確認されたなら,いたずらに手術の時期を遅らせるべきではない.各種保存療法の効果が確認できない場合は,即刻手術的治療による脊髄の除圧術を考慮すべきである.脊髄の圧迫が長期にわたると,白質のみならず灰白質にまで変性が及び,たとえ手術によって脊髄圧迫を取り除いたとしても症状の回復が困難となる場合もある.本稿では,頸髄症に対する保存療法の実際を解説する.
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