Japanese
English
特集 傍脊柱筋の機能解剖学,姿勢制御と手術アプローチ
第4章 傍脊柱筋の画像検査
頸椎アライメントの測定
Measurement of Cervical Spine Alignment
山本 優
1
,
原 政人
1
Yu YAMAMOTO
1
,
Masahito HARA
1
1稲沢市民病院脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Inazawa Municipal Hospital
キーワード:
頸椎アライメント
,
cervical spine alignment
,
全脊柱アライメント
,
global spine alignment
,
脊柱機能
,
spinal column function
Keyword:
頸椎アライメント
,
cervical spine alignment
,
全脊柱アライメント
,
global spine alignment
,
脊柱機能
,
spinal column function
pp.426-431
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201116
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はじめに
脊柱の機能は,支持性,可動性,神経保護に集約されるが,頸椎は全脊柱の中で最大の可動域を有する.また,頸部運動は,頭部に直接影響し,頭部に多く存在する“五感”の働きを支える重要な機能を有する.たとえば,体幹に対して頸部が異常に前屈し固定されてしまうと,視機能(前方注視)を低下させ,これは首下がり症候群などで問題となる.また,嚥下や呼吸といった生命維持に重要な機能への関わりも有する14).このことは,後述する固定術後の合併症として重要となる.
頸椎アライメントは,年齢差,性差があるため,正常・異常の絶対値を定義することは困難と思われるが,首下がり症候群や頸椎固定術後の嚥下障害など,病態に対してアライメントが直接的に影響を及ぼすことも少なくない.近年では,頸椎アライメントと全脊柱アライメントの関係と臨床結果との関連を報告したものも散見される.
本稿では,基本的な頸椎アライメントの測定方法について述べ,いつくかの特殊な病態についての評価方法について言及する.
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