Japanese
English
特集 傍脊柱筋の機能解剖学,姿勢制御と手術アプローチ
第3章 傍脊柱筋の病態
首下がり症候群
Dropped Head Syndrome
赤池 瞬
1
,
福武 敏夫
1
Shun AKAIKE
1
,
Toshio FUKUTAKE
1
1亀田メディカルセンター脳神経内科
1Department of Neurology, Kameda Medical Center
キーワード:
首下がり症候群
,
dropped head syndrome
,
パーキンソン病
,
Parkinson's disease
,
頸椎症
,
cervical spondylosis
Keyword:
首下がり症候群
,
dropped head syndrome
,
パーキンソン病
,
Parkinson's disease
,
頸椎症
,
cervical spondylosis
pp.413-418
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201113
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はじめに
首下がり症候群とは,頸部が著明に前屈し,下顎先端が前胸部に接するような状態となる病態のことである3).軽度なものから重度のものまで報告されており,重症例では呼吸および嚥下に障害をきたすことがある.基礎疾患には実にさまざまなものが報告されているが,①頸部前屈の筋力低下によるもの,②筋強剛やジストニアなど錐体外路性機序によるものに大別することができる.表 1に首下がり症候群をきたす疾患を示す3,4,10).疾患によっては手術を要するものもあるが,内服加療により改善が期待できる病態が多く,また筋萎縮性側索硬化症などの治療は困難でも早期診断が有用な疾患もある.
本稿では,当初疑われた疾患と最終的な診断が異なった自験例を紹介し,診断の要点を提示する.
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