首下がり症候群に対する新たなリハビリテーション（SHAiR）プログラム

A Novel Rehabilitation Program for Patients with Dropped Head Syndrome: Short and Intensive Rehabilitation（SHAiR）Program

はじめに

　首下がり症候群（dropped head syndrome：DHS）の病態生理学は依然として不明であり，治療のアルゴリズムは確立されていない．治療においては，一般に生活指導，装具療法，理学療法，薬物療法などを組み合わせた保存療法が実施されるが，その効果は限定的である^9）．したがって，保存療法抵抗例や重度の日常生活動作（ADL）障害例に対しては頸椎のアライメント改善や疼痛軽減を目的とした矯正固定術などの外科的治療が実施されている^7,8）．本稿では，われわれの研究成果をもとに開発したDHSに特化した新しいリハビリテーション（Short and intensive rehabilitation program for DHS：SHAiR）プログラムについて紹介する．