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特集 高齢者の脊柱変形Up to Date
第3章 特殊病態に対する治療
頭蓋頸椎移行部の後弯変形に対する矯正固定術
Correction Surgery for Kyphotic Deformity at Craniocervical Junction
清水 敬親
1
Takachika SHIMIZU
1
1榛名荘病院群馬脊椎脊髄病センター
1Gunma Spine Center(Harunaso Hospital)
キーワード:
後弯(kyphosis)
,
頭蓋頸椎移行部〔craniocervical junction(craniovertebral junction)〕
,
矯正固定術(correction surgery)
Keyword:
後弯(kyphosis)
,
頭蓋頸椎移行部〔craniocervical junction(craniovertebral junction)〕
,
矯正固定術(correction surgery)
pp.491-500
発行日 2017年4月25日
Published Date 2017/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200621
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はじめに
上位頸椎/頭蓋頸椎移行部(craniovertebral junction:CVJ)病変の手術は,脊椎脊髄外科医にとっても決して症例数が多い疾患群ではなく,その技術の習得には少ないチャンスを有効に生かして経験を積んでいくしかない.単純な環軸椎(水平性)亜脱臼の整復固定に関しては,C1/2transarticular screw法,C1/2screw-rod/plate法のような比較的簡便・確実な内固定法が普及し,現在では多くの施設で安全に手術が行われ,脊椎脊髄外科医の一般的手術となっている.とはいえ,CVJは生命維持上に重要な延髄脊髄移行部を包含し,そこへの血流をもたらす椎骨動脈(vertebral artery:VA)が複雑な走向をとる部位でもあり,何らかの原因で生じたCVJ垂直性不安定性や後弯変形などは,今なおその治療に苦慮する場合が多いと思われる.ここでは,CVJにおける後弯変形による障害を観血的に治療する方法について述べる.
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