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特集 高齢者の脊柱変形Up to Date
第2章 治療
脊柱変形の矯正手術—前方から
The Surgery for Adult Spinal Deformity:Anterior Approach
田中 雅人
1
,
杉本 佳久
1
,
瀧川 朋亨
1
,
中原 進之介
2
Masato TANAKA
1
,
Yoshihisa SUGIMOTO
1
,
Tomoyuki TAKIGAWA
1
,
Shinnosuke NAKAGAWA
2
1岡山大学整形外科
2岡山医療センター
1Department of Orthopaedic Surgery, Okayama University Medical School
キーワード:
成人脊柱変形(adult spinal deformity)
,
lateral lumbar interbody fusion(LLIF)
,
前方アプローチ(anterior approach)
Keyword:
成人脊柱変形(adult spinal deformity)
,
lateral lumbar interbody fusion(LLIF)
,
前方アプローチ(anterior approach)
pp.357-368
発行日 2017年4月25日
Published Date 2017/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200603
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はじめに
脊柱変形のインプラントを使用した矯正は,古くは1955年にヒューストンのPaul Harringtonが開発した後方手術に始まる9).それから約70年後の1928年になってRoyleが先天性側弯の前方切除術を報告し19),1960年代にはオーストラリアのDwyerが初めて前方手術のインプラントを開発し,それを臨床応用して優れた成績を報告した7).その後,ドイツのKlaus ZielkeがDwyerのインプラントを改良した29).また,金田が2本の強固なロッドを使用した新たな前方のインプラントを開発し12),本邦ではdual rodsによる前方矯正手術が主流となっている.最近になって,ドイツのMayerが報告したmini-open anterior lumbar interbody fusion(mini ALIF)13)やメキシコのPimentaが開発したlateral lumbar interbody fusion(LLIF)16)などの最小侵襲手術が行われるようになった.成人脊柱変形の矯正手術において,その高い合併症率の軽減のために,これらの前方手術の占める役割が非常に大きくなってきている.
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