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特集 高齢者の脊柱変形Up to Date
第2章 治療
脊柱変形の矯正手術の実際—頸椎部および頸胸椎移行部
Surgical Treatment of Cervical Spine Deformities
鐙 邦芳
1
Kuniyoshi ABUMI
1
1札幌整形外科・脊椎脊髄センター
1Center for Spinal Disorders, Sapporo Orthopaedic Hospital
キーワード:
後弯(kyphosos)
,
頸椎(cervical spine)
,
脊椎骨切り術(spinal osteotomy)
Keyword:
後弯(kyphosos)
,
頸椎(cervical spine)
,
脊椎骨切り術(spinal osteotomy)
pp.369-376
発行日 2017年4月25日
Published Date 2017/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200604
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はじめに
手術的治療を要する頸椎および頸胸椎移行部(以下,頸胸椎とする)変形の中で最も頻度の高いのは後弯である.手術治療以外の手段による頸椎後弯の矯正は不可能である.手術方法の選択にあたっては,後弯の高位,程度,頸髄障害の有無,後弯自体および後弯部の頭尾側における代償性過大前弯のflexibility,使用するinstrumentationのタイプなど考慮されるべき点は多い.高齢者の場合,さらに骨粗鬆症の程度,頸椎から頸胸椎後方筋群の機能などの考慮を要する.頸椎後弯の特殊な病態である首下がり症候群(dropped head syndrome:DHS)は高齢者に多いが,その手術的治療にあたってはglobal spinal balanceを含め特別な配慮が必要である.頸椎・頸胸椎の脊柱変形の手術治療は,脊椎外科分野におけるchallenging topicの1つであったが,近年の頸椎instrumentationの発展により,良好な結果が得られるようになってきた.
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