Japanese
English
特集 C5麻痺の今
C5麻痺の疫学・経過
Epidemiological Overview and Clinical Course of C5 Palsy after Cervical Surgery
川本 俊樹
1,2
,
黒川 龍
1
,
糸岐 一茂
1
,
新郷 哲郎
1
,
金 彪
1
Toshiki KAWAMOTO
1,2
,
Ryu KUROKAWA
1
,
Kazushige ITOKI
1
,
Tetsuro SHINGO
1
,
Phyo KIM
1
1獨協医科大学脳神経外科
2東京逓信病院脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Dokkyo Medical University
キーワード:
C5麻痺(C5 palsy)
,
発生率(incidence)
,
臨床経過(clinical course)
Keyword:
C5麻痺(C5 palsy)
,
発生率(incidence)
,
臨床経過(clinical course)
pp.160-168
発行日 2017年3月25日
Published Date 2017/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200561
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はじめに
頸椎手術後の上肢神経障害の報告は1961年のScoville46),Stoops50)から始まり,これまで多くの報告がされている.特にC5麻痺は,頸椎後方除圧手術後に発生する合併症としてよく知られてきた42).椎弓形成術が本邦で開発,発展した経緯もあり,椎弓形成術後の神経障害については本邦からの報告が多数ある.また,椎弓形成術のような後方除圧術6,9,14,18,29,36,44,53〜55,57)だけでなく,前方手術においても発生10,11,14,20,45,47,55,57)することが報告され,その発生率,原因,予防手技などが多数論じられている.本稿では,獨協医科大学脳神経外科における術後C5麻痺の発生率とその経過などの診療成績を提示するとともに,これまで報告された術後C5麻痺についての検討を紹介し実情を提示する.
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