Japanese
English
特集 肩こりと後頸部痛の日常臨床
肩こりの治療(保存療法)
Conservative Therapy for Chronic Non-specific Neck Pain
小林 洋
1
,
矢吹 省司
1
Hiroshi KOBAYASHI
1
,
Shoji YABUKI
1
1福島県立医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical University School of Medicine
キーワード:
肩こり(chronic non-specific neck pain
,
neck and shoulder stiffness)
,
保存療法(conservative therapy)
Keyword:
肩こり(chronic non-specific neck pain
,
neck and shoulder stiffness)
,
保存療法(conservative therapy)
pp.1015-1019
発行日 2016年11月25日
Published Date 2016/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200490
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はじめに
肩こりは国民病ともいえる愁訴であり,厚生労働省国民生活基礎調査(平成25年)によれば,肩こりは男性が訴える症状の第2位,女性が訴える症状の第1位である7).しかし,医療機関への通院者は少なく,全体の20%に過ぎないという報告があり8),われわれ医療関係者は必ずしも積極的に肩こりの治療に取り組んできたとはいえなかった.
このような背景から,2004〜2006年に高岸ら16)は日本整形外科学会の学術プロジェクトとして「肩こりの研究」を行い,成果を報告している.その後も肩こりに関する基礎研究・疫学研究は進んできており,徐々に病態が明らかになってきている.これらの研究をもとに,治療の体系化が今後進んでいくことが期待される.
本稿では,現在行われている肩こりの治療(薬物療法,ブロック療法,運動療法,物理療法,および生活指導)を概説し,今後の展望について述べる.
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