今月の臨床 妊産婦と薬物治療─EBM時代に対応した必須知識
Ⅱ.妊娠中の各種疾患と薬物治療
1.日常的な突発疾患の治療と注意点
[そのほか] 肩こり
今西 由紀夫
1
1関東中央病院産婦人科
pp.490-491
発行日 2005年4月10日
Published Date 2005/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100247
- 有料閲覧
- 文献概要
1 診療の概要
人類は二本足で起立し,手を使うという点において,ほかの動物と一線を画したものになった.そのために,腰痛と肩こりは人類であるがゆえの必然的かつ運命的な症状ともいえる.整形外科学的にはさまざまな分類があるようであるが,ここでは,(1)器質的原因によるもの,(2)それ以外の原因によるもの,に分けて考えることにする(表1).
器質的原因としては,整形外科,眼科,耳鼻咽喉科,脳外科,内科,口腔外科の各科領域における疾患を挙げた.いずれも何らかの基礎疾患が存在し,その1つの症状の現われとして「肩こり」が生じたものである.一方,器質的原因以外によるものとして,不良姿勢,筋力低下・筋肉疲労,更年期障害を含む年齢的要素,精神的緊張などを挙げた.「妊娠」もこの項に入るかもしれない.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.