Japanese
English
シンポジウム 頚肩腕症候群と肩こり―疾患概念とその病態
肩こりの病態
Pathogenesis of the Neck-shoulder Stiffness
矢吹 省司
1
,
菊地 臣一
1
Shoji Yabuki
1
1福島県立医科大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical University School of Medicine
キーワード:
neck-shoulder stiffness
,
肩こり
,
pathogenesis
,
病態
,
case-controlled study
,
症例-対照研究
Keyword:
neck-shoulder stiffness
,
肩こり
,
pathogenesis
,
病態
,
case-controlled study
,
症例-対照研究
pp.1241-1246
発行日 2001年11月25日
Published Date 2001/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903402
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要旨:本研究の目的は,「常に肩こりを有する群(肩こり群)」と「全く肩こりのない群(対照群)」を比較検討することにより,肩こりの病態や要因を明らかにすることである.対象は,年齢と性を対応させた「肩こり群」21例と「対象群」16例である.これら37例に対して,アンケートの解析と直接検診,MMPI(ミネソタ多面人格目録)を行い,MRIを撮像した.その結果,2群間で有意差が認められた項目は,「自覚的な労働の大変さ」,「脊柱所見の有無」,「肩関節他動運動による症状誘発の有無」,そして「僧帽筋の筋硬度」であった.「なで肩の有無」や「MRIでの椎間板変性の有無」では,2群間で有意差が認められなかった.以上の結果から,肩こりの病態には,頚椎や肩の機能障害が基盤としてあり,それに伴ってそれらの支持組織である僧帽筋に負担がかかっている状態であり,仕事のストレスが関連しているといえる.
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