側弯症診察におけるAdam's test（Adam's forward bending test）

Adam's Forward Bending Test in Evaluating Structual Changes of Scoliosis

オリジナル定義

　英国の外科医であったWilliams Adamsが，1865年に記載した側弯の構築性変化（回旋変形）を検出する方法．

　AdamsはX線撮影が登場する40年以上前に，腰椎側弯を有していた外科医Gideon Mantellの剖検を通して背骨の弯曲に回旋変形が伴っていることに気づいた^2）．その後Adamsはロンドンにおける側弯の専門家となり，1865年にLectures on the Pathology and Treatment of Lateral and Other Forms of Curvature of the Spine^1）という成書を執筆し，その中でforward bending testにつき述べている．また，bendingにより非対称が矯正される「姿勢の非対称」と回旋変形を区別している．具体的な方法については渉猟できなかったので，Moe's Textbook of Scoliosis and Other Spinal Deformities^3）の記載を紹介する．被験者を両足を揃え，膝を伸展させて立たせ，腰からゆっくり前屈させる．このとき，両手掌を合わせ肘は伸展させる．検者は被験者の背部ないしは頭部より，背部に左右非対称の隆起があるかどうかを観察する（図1〜3）．