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特集 脊椎脊髄の冠名徴候・症候群
Ⅰ.冠名徴候
第1章:錐体路障害の徴候
Babinski徴候
Babinski Sign
髙橋 昭
1
Akira TAKAHASHI
1
1名古屋大学
1Nagoya University
キーワード:
Babinski徴候(Babinski sign)
,
錐体路徴候(pyramidal tract sign)
,
病的反射(pathologic reflex)
Keyword:
Babinski徴候(Babinski sign)
,
錐体路徴候(pyramidal tract sign)
,
病的反射(pathologic reflex)
pp.234-237
発行日 2015年4月25日
Published Date 2015/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200061
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はじめに
これほどよく知られている医学徴候はほかにないと思われる.それがBabinski徴候である.本徴候はベッドサイドの神経学的検査では必須のものであり,ごく簡易な検査でありながらその診断学的意義はまことに大きい.
Babinski徴候の最初の報告(1896)1)は.学会講演の抄録である.わずか28行の報告でありながら,名著としても広く知られている.その手技,錐体路病変との関係については1898年の論文2)に詳細が報告された.今日「開扇徴候」として知られるものは1903年に報告3)された.
以下にこれらの論文を紹介する.
(「足のゆび(orteil)」は解剖学用語として「趾」が復活し,「足の」という限定詞が削除されたので,以下「趾」の用語を使用する.)
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