増刊号 テクニカルエイド—つくる自助具・使える自助具
第4章 つくる編
8 自助具発想の種—手作り自助具はなくならない
岸本 光夫
1
Mitsuo Kishimoto
1
1ソレイユ川崎
pp.804-807
発行日 2024年7月20日
Published Date 2024/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203880
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はじめに
筆者が初めて自助具を自作したのは,総合臨床実習で担当した関節リウマチの患者様の原始的なリーチャーとソックスエイドであった.それから40年以上が経ち,今やリーチャーは多様な遠隔操作が可能なものに,ソックスエイドはストッキングエイドからソックススライダー等,多岐にわたるニーズに応えるものに発展を続け,しかもこれらが安価で手に入る時代になった.しかし,身近になったどの自助具も試行錯誤の手作りを続ける歴史の中で進化してきたものであり,そこに作業療法士も大きな役割を果たしてきている.
ここでは,それら自助具の発想の種について,筆者の経験を基に,先人の知恵も拝借しながら,述べてみたい.工作が好きな読者も苦手な読者も,また忙しく時間に追われている読者も気楽に目を通していただけたら幸いである.
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