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Key Questions
Q1:回復期リハビリテーション病棟での就労支援の必要性は?
Q2:回復期リハビリテーション病棟との協働で期待されることは何か?
Q3:就労系障害福祉サービス・支援期間の紹介により協働の円滑さは図れるのか?
はじめに
日本作業療法士協会による「第四次作業療法5カ年戦略(2023-2027)」では,重点項目として地域共生社会の構築に寄与する作業療法の実現を掲げている.その中で作業療法士は個々のニーズに焦点を当て,高齢者や障害者の方々に対して日常スキルや社会参加を促進するプログラムの提供が求められる.
近年,在院日数が縮小している中,回復期リハビリテーション病棟(以下,回復期リハ病棟)では,日常生活の自立度向上のみでなく,入院期間中から社会参加に焦点を当てたプログラムが展開されている.田津原ら1)は,回復期リハ病棟の“患者の年齢,家族構成や生活歴によっては就労支援が必要なケースが増えてきている”と述べている.また,佐伯ら2)は“退院してから復職対応を始めたのでは休職期間との兼ね合いで復職が間に合わず解雇に至るリスクを高めてしまう.復職のアプローチは急性期から,生命予後が確立すれば始めるべきである”とも述べており,復職支援のニーズの増加や早期から就労支援を行うことの重要性に触れている.しかし現状は回復期リハ病棟で取り組まれたプログラムや評価について地域の就労支援関係者に情報共有する場合,地域連携(クリティカル)パス等の定型的な書式はなく,回復期リハ病棟と地域との連携が十分に行えていない可能性がある.
本稿では,回復期リハ病棟における退院後の就労を視野に入れた支援から就労へのシームレスな連携を行えるよう障害者就労にかかわる障害福祉サービスやその他の支援機関,窓口について紹介させていただく.
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