特集 医療的ケア児の笑顔を支える
扉
益田 美咲
1
,
江藤 文夫
2
,
西出 康晴
3
1療育サポートセンターKOTOIRO宗像
2国立障害者リハビリテーションセンター
3倉敷中央病院
pp.97
発行日 2024年2月15日
Published Date 2024/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203674
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
特集にあたって
2012年,児童福祉法の改正によって保育所等訪問支援が開始された.開始当初は,医療的ケア児が地域の幼稚園・保育園や学校に所属するには,保護者や幼稚園・保育園,学校の個々の努力による支援が欠かせなかった.医療,行政,教育,福祉の連携は薄く,保育所等訪問支援が提供されたとしても当時の制度では,本人や保護者の願いに寄り添うことが難しかった.
そのような中,2021年に施行された「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」により,地域の保育園・幼稚園や学校に看護師を配置することや都道府県への医療的ケア児支援センター設置等,行政や他機関の支援体制が整いはじめた.この法律により行政・医療・教育・福祉はチームとしての連携が進み,多角的な視点を交えた支援が可能となった.また,個人のニーズを汲み取った,現状と先々を見据えた支援の検討が行え,運動会や社会科見学への参加等,本人や保護者の願いに寄り添う支援が実現している.
Copyright © 2024, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.