わたしの大切な作業・第63回
透明な半世界を生きる「書く作業」
塩見 三省
pp.657
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203419
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私は倒れ、左半身に障害が残った。左の肩から手足にかけて感覚、運動神経が麻痺して、一瞬にして虫になったあの絶望の日々、そして急性期から回復期にかけての正気を失うばかりのリハビリ。
命をとりとめたことでもう医師の役割は終わり、そのあとは療法士の人たちと、日常に戻るために、彼らの力を信じて、施術だけでなくマインドも一緒になって、自分の壊れそうな気持ちを懸命に立て直す。療法士さんの存在は、私がそれ以後の人生を生きていくための、まさに命の架け橋であったのだ。
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