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特集 認知症とともに生きる
認知症の人の生活支援と社会生活継続に向けた支援のポイント
Points of support for daily life support and social life continuation for people with dementia
村島 久美子
1
Kumiko Murashima
1
1桜新町アーバンクリニック
pp.1239-1244
発行日 2022年11月15日
Published Date 2022/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203188
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Key Questions
Q1:認知症の人の社会生活を支援するポイントとは?
Q2:認知症の人の生活行為の工程分析におけるポイントとは?
Q3:本人を中心としたネットワークを考えるとは?
はじめに
近年,高齢化の進行に伴い,わが国では認知症の人の数も増加傾向にあり,2025年には高齢者の5人に1人が認知症を有すると推計されている1).私たちOTは,領域問わず臨床において認知症の人へ作業療法を提供する機会が多くなってきている.OTとして認知症の人へのアプローチに重要なのは,その人の生活をどのように支援するかということである.
そもそも,生活とは何か.日本作業療法士協会の定義では,“生活には日常生活活動,家事,仕事,趣味,遊び,対人交流,休養など,人が営む生活行為とそれを行うのに必要な心身の活動が含まれる”2)とされている.これに加え,24時間・365日という時間軸と,“現在どこで生活しているか,今後どこで生活するか”という生活環境も考慮することが大切である.つまり,生活を評価する視点については,生活の行為一つひとつを評価する視点と,その人の社会生活全体を俯瞰してみる視点の両方が求められる.
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