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特集 認知症とともに生きる
「認知症とともに生きる」ために「活かす」作業療法士の視点
Occupatinal therapist's perspective on “living well with dementia”
山口 智晴
1
Tomoharu Yamaguchi
1
1群馬医療福祉大学
pp.1245-1250
発行日 2022年11月15日
Published Date 2022/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203189
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Key Questions
Q1:認知症とは何か?
Q2:作業療法士は認知症をどのように捉えるか?
Q3:認知症の人の生活支援に作業療法士の視点がどう活かせるか?
認知症とは?
人や物の名前が出てこなかったり予定を忘れたりすると,「認知症が始まったかも」と口にする人が多い.その背景には,「認知機能の低下=認知症」という解釈があるように思われるが,“その人が今まで営んでいた社会生活の自立が阻害されるまでに”認知機能が低下しているか否かという重要な部分が抜け落ちている.
「介護保険法施行令」第一条の二では,認知症を“アルツハイマー病その他の神経変性疾患,脳血管疾患その他の疾患(特定の疾患に分類されないものを含み,せん妄,鬱病その他の厚生労働省令で定める精神疾患を除く.)により,日常生活に支障が生じる程度までに認知機能が低下した状態”と定義している.つまり認知機能低下による社会生活の障害が認知症の定義である.この「日常生活日に支障が生じる」という言葉が,本稿のキーワードになる.
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