Japanese
English
特集 重度障害児者の生活の現状と課題
認知症の人の地域生活支援
Community life support of dementia people
山口 智晴
1
,
村山 明彦
1
Tomoharu Yamaguchi
1
,
Akihiko Murayama
1
1群馬医療福祉大学リハビリテーション学部
1Faculty of Rehabilitation, Gunma University of Health and Welfare
キーワード:
認知症
,
地域生活
,
新オレンジプラン
,
社会的認知
,
ICF
Keyword:
認知症
,
地域生活
,
新オレンジプラン
,
社会的認知
,
ICF
pp.909-916
発行日 2017年9月10日
Published Date 2017/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201087
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はじめに
世界に類をみない早さで少子高齢化が進むわが国では,認知症は深刻な社会問題となり,世間の関心も高まっている.行政用語としても「痴呆」から「認知症」という語に変更され既に10年以上が経過し,多くの国民が身近な問題として認知症を捉え始めている.筆者も市町村の認知機能低下予防事業や普及啓発活動,認知症初期集中支援チームなどにかかわるなかで,認知症に対する国民の意識と関心の高まりを実感している.2015年1月には,認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)が示され,そこでは「認知症の人の意思が尊重され,できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指す」ことが基本目標とされた1).本稿では,認知症の人が発症当初の軽度の段階から,重度に進行してもできるだけ住み慣れた環境で意思を尊重された生活継続の実現に向けた課題と展望について考えていきたい.そのため,特別養護老人ホームや医療機関における重度認知症者ケアや終末期医療などに関する課題には言及しない.
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