Japanese
English
特集 疾患別 バランス障害に対する作業療法
パーキンソン病患者に対するバランス障害を考慮した作業療法アプローチ
Occupational therapy approaches for people with Parkinson's disease considering balance dysfunction
長城 晃一
1
,
百武 光一
2
,
堀 貴仁
2
,
坪井 義夫
1
Koichi Nagaki
1
,
Koichi Hyakutake
2
,
Takahito Hori
2
,
Yoshio Tsuboi
1
1福岡大学
2福岡大学病院
pp.402-406
発行日 2022年5月15日
Published Date 2022/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202957
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Key Questions
Q1:パーキンソン病患者のバランス障害の特徴は?
Q2:パーキンソン病患者の日常生活場面へのバランス障害の影響は?
Q3:パーキンソン病患者への作業療法実践の視点は?
はじめに
パーキンソン病(Parkinson's disease:PD)は,診断初期から,運動症状に加え自律神経症状,睡眠症状等,多様な非運動症状を認める進行性の神経変性疾患である.中でも姿勢反射障害を代表とする身体のバランス機能の障害は,日常の作業遂行や転倒等,対象者の不利益に直結し,予後に影響を与える,特に管理が必要な症状である.PDのバランス障害は,安静姿勢における姿勢異常から歩行等の動的姿勢調節までを包括した枠組みで捉えられることもあり,これらの諸問題が転倒に影響を与えるものと考えられている1).
本稿では,PDのバランス障害について障害像から概説し,作業療法実践の視点までを実例を通して考察する.
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