Japanese
English
特集 認知症最前線
認知症医療の最前線
Front line of medical care for dementia
永田 優馬
1
,
石丸 大貴
2
,
堀田 牧
1
,
池田 学
1
Yuma Nagata
1
,
Daiki Ishimaru
2
,
Maki Hotta
1
,
Manabu Ikeda
1
1大阪大学大学院医学系研究科
2大阪大学医学部附属病院
pp.1450-1456
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202795
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Key Questions
Q1:認知症の疾患の特徴は何か?
Q2:作業療法士が知っておくべき認知症に対する薬物療法は何か?
Q3:各認知症疾患に有用な非薬物療法は何か?
はじめに
日本の認知症高齢者は2012年(平成24年)時点で462万人,認知症の予備軍を高頻度に含んでいる軽度認知障害(mild cognitive impairment:MCI)は約400万人と推計されている1).そして,現在はおのおの,600万人以上,500万人以上と考えられている.しかし,認知症の背景疾患は多様であり,原因疾患ごとに臨床像が非常に異なるため,認知症に対する画一的な対応方法はない.われわれは,原因疾患ごとの特徴に即した治療法を検討する必要がある.
わが国では,2017年(平成29年)に関連6学会から「認知症疾患診療ガイドライン2017」が刊行された2).また,2013年(平成25年)には米国精神医学会から「Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,Fifth Edition(DSM-5)」が刊行された3).本稿では,両者に準拠しつつ,より日常診療に即した認知症の概念や診断とケアや治療法について概説する.
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