特集 総合病院における精神科作業療法
扉
宇田川 恵美子
1
,
香山 明美
2
1総合病院 国保旭中央病院
2宮城県立精神医療センター
pp.1279
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200066
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特集にあたって
総合病院の精神科には,精神医療のみならず,多岐にわたる分野での貢献が期待されている.コンサルテーション・リエゾンや身体合併症医療は,診療科間の協力体制のもと一般医療に連動して,身体と精神の治療を別々に行うのではなく一体化して提供し,その後の地域ケアへつなげるというあたり前のことを目指している.そのためには,病院内での職種や領域を超えた連携と,退院後に生活する地域の医療,福祉,保健機関との連携,協働が重要であることはいうまでもない.しかし,現実には,一般科と精神科,身体障害の作業療法と精神障害の作業療法,病院と地域といったように,分けられてしまうこともまだ多いのではないだろうか.
本来OTは,身体・精神両面に,また子どもから高齢者,病院から地域まで領域を問わずに専門的にアプローチできる職種である.今回,「OTは,対象者が住む地域で,本人(や家族)がどのような生活をしたいかを知り,それを実現するために支援をする職種である」ということを再認識した.それは,現在働く領域にかかわらず,すべてのOTに共通していえることだと思う.
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