特集 OTによる復職支援
扉
宮崎 宏興
1
,
香山 明美
2
,
野中 猛
1特定非営利活動法人 いねいぶる
2地方独立行政法人 宮城県立病院機構 宮城県立精神医療センター
pp.1429
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100349
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特集にあたって
就労中に,休職を余儀なくされる病気や障害を患った当事者にとって,職場や配属元へのスムーズな復職を果たすことは容易ではない.休職にかかる期間を見据えながら,休職前までの生活を再建するための心身的,経済的,社会的課題を解決していかなければならない.それには,当事者自身の心身的回復と企業側(雇用側)の理解,復職調整を必要とする場合が多く,当事者と雇用企業側のみならず,復職支援に携わる地域障害者職業センターや公共職業安定所等(労働局)および医療機関(医療),相談支援事業や障害福祉サービス事業等(保健/障害福祉)が,連携し取り組んでいくことが必要である.OTは,さまざまな活動状況での評価と介入を中心とし,当事者の心身状態および作業遂行能力と,企業内の職場環境やその他の生活環境に関与しつつ,より円滑な復職を促す支援に取り組むことができるであろう.
本特集では,復職支援と過程の概要について紹介したうえで,医療機関や障害者福祉支援の現場でどのような復職支援(再就職支援)に取り組んでいるか,企業との連携により復職時期や復職方法の見立てや調整についてどのように取り組んでいるのかについて紹介する.加えて,復職支援の最も重要な課題となる,再発と再休職の予防とピアサポートについての取り組みについても紹介する.
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