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特集 高次脳機能障害児・者のライフステージに応じた作業療法
—成人期(就労支援を含む)—高次脳機能障害を有する成人対象者へのライフステージに応じた作業療法介入
Life stage-specific occupational therapy interventions for adult clients with higher brain dysfunction
生田 純一
1,3
,
久野 誠
2
Junichi Ikuta
1,3
,
Makoto Kuno
2
1農協共済中伊豆リハビリテーションセンター
2農協共済中伊豆リハビリテーションセンター 障害者支援施設さわらび
3筑波大学大学院 博士後期課程
pp.1036-1042
発行日 2021年8月15日
Published Date 2021/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202666
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Key Questions
Q1:高次脳機能障害を有する対象者になぜライフステージに応じたかかわりが必要なのか?
Q2:高次脳機能障害を有する成人期の対象者は,どのような特徴があるのか?
Q3:高次脳機能障害を有する対象者へ,どのようにライフステージに応じたかかわりを行うことができるのか?
背景
2001年(平成13年)に国が行った調査1〜3)で,高次脳機能障害を有する方々のリハや社会参加へ向けた支援の必要性が明らかになり,支援システムの構築が始まった.現在では,高次脳機能障害に特化した支援機関も生まれ,地域生活および就労への取り組みが行われるようになってきている.しかし,現在でも一部の高次脳機能障害を有する者(以下,対象者)が,このような支援機関を有効に活用できているとはいえず,社会参加後に「生きづらさ」を抱えている4).
加えて,近年の経済構造の変化により社会全体が変動期に際しており,価値観が多様化し,生きる意味や生き方を模索し,自らが選び取っていく主体性が求められる時代になってきている.不透明な時代を生きていくことの「生きづらさ」が強調される社会となっている.
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