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特集 高次脳機能障害児・者のライフステージに応じた作業療法
—成人期(在宅生活)—成人期高次脳機能障害者に対する在宅生活支援
Home-based support for persons with higher brain dysfunction in adulthood
山﨑 文子
1
,
渡邉 慎一
1
Fumiko Yamasaki
1
,
Shinichi Watanabe
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
pp.1030-1035
発行日 2021年8月15日
Published Date 2021/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202665
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Key Questions
Q1:成人期の高次脳機能障害者の在宅生活にはどのような支援ニーズがあるか?
Q2:成人期の生活目標を達成するために地域ではどのように支援されているのか?
Q3:作業療法士として他機関と連携するポイントは何か?
はじめに
横浜市総合リハビリテーションセンター(以下,リハセンター)では,市内在住の障害児・者に対し,生活上の課題を改善することを目的に,関係機関と連携してリハ専門職が訪問する在宅リハ事業を行っている.本事業は,区役所やケアマネジャー等から依頼を受けて対象者宅を訪問し,目標を達成したら地域支援者に引き継ぐという流れで行う.
高次脳機能障害は,脳機能の回復や認知的介入によって長期的に改善1〜3)する一方,活動の拡大や環境の変化により障害が顕在化しやすい.このため,訪問終了以降も適時新たな生活課題や次のステップを支援できるようフォローアップを行っている.
ライフステージにおいて,成人期は,仕事や家事,子育て等,社会的役割をもち,これらが支援のテーマとなる.本稿では,成人期にある高次脳機能障害者の在宅生活支援へのニーズを概説し,退院以降に生活課題を複数生じた症例への支援報告より,他機関との連携のポイントについて述べる.なお,本稿では,厚生労働省の区分4)を参考に,成人期を25〜64歳として報告する.
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