増刊号 脳卒中の作業療法 最前線
第1章 総論
2 脳卒中のリハビリテーション
近藤 国嗣
1
Kunitsugu Kondo
1
1東京湾岸リハビリテーション病院
pp.730-739
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202596
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はじめに
脳卒中患者へのリハビリテーション(以下,リハ)は2000年(平成12年)に回復期リハ病棟と介護保険が制度化されたことにより,急性期,回復期,生活期と3つのフェーズに分かれて実施されることとなった.急性期では,早期より,全身状態に応じて不動(廃用)症候群予防のための座位,立位,離床を含めたリハを実施する.回復期では機能と動作・活動にバランスよくリハを実施し,より高い身体機能と動作・活動の獲得を目指す.生活期においては,生活の場面で実際に必要とされる動作・活動を明確にしたリハを実施し,併せて生活範囲の拡大や社会的役割の獲得等,参加に焦点を当てることも大切である.本稿では,脳卒中リハの基本的考え方,一般的な評価とフェーズごとのリハ,そして上肢麻痺と半側空間失認に対するニューロリハを中心とした治療について,私見を交えて述べる.
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