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特集 作業療法士による看取り
「看取りを支える」ための作業療法教育—求められる知識と技術
Occupational therapy education to support end-of-life care: Required knowledge and skills
野尻 明子
1
Akiko Nojiri
1
1特別養護老人ホームくわのみ荘
pp.234-238
発行日 2020年3月15日
Published Date 2020/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202027
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Key Questions
Q1:作業療法学生の死生観を育てるための教育とは?
Q2:看取りを支えるために必要な知識,技術とは?
Q3:人生の最終段階における意思決定支援とは?
はじめに
超高齢社会に向けて地域包括ケアシステムの構築が推進され,暮らしの中で治し,支え,看取る医療への転換が求められている.このような社会背景の中,終末期医療や緩和ケアに携わり,看取り期までかかわるOTが増えている.これまでは,終末期,看取り期の統一された作業療法教育のシステムがなく,OTの自己研鑽に委ねられてきた.Alfons Deeken1)は,「死への準備教育」はそのまま「よりよく生きるための教育」であると述べている.作業療法が「よりよく生きることを支える」ものであるとすれば,すべてのOTに「死への準備教育」は必要である.ここではまず,看取りを支える,つまり“死”に直面している人に寄り添う援助者にとって基盤となる“死生観”を育てるために,筆者が教育現場で実践してきたことを紹介する.次に調査結果から看取りを支えるために求められる知識と技術について述べる.
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