連載 生活の場から看護を考える・44
看とられる—看とる(7)—より良く生きることを求めるなかで
松原 朋子
1
1生活の場から看護を考える会
pp.822-823
発行日 1990年10月10日
Published Date 1990/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900126
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Yさん(87歳男性)は,私の勤めるデイサービスセンターに通い始めて5か月足らずで亡くなった。
Yさんが亡くなった後,Yさんの生活を長年支え続けてきた妻は,過労のため入院した。妻は病床で,「(Yさんの)最期の頃は,下着1枚着換えるのが困難なくらいYの身体が動かなかった。私はYにデイサービスは休むよう勧めたが,Yが行くという意志を変えなかったので,必死で送り出していた」と語り「できる限りのことをしたから思い残すことはない」と清々しく笑った。
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