Japanese
English
特集 作業療法士の新入職員教育
—技術指導の実際②—回復期リハビリテーション病棟における新人教育—知識転移を踏まえた技術の教育とは
Technical guidance② Education for newcomers in a Kaifukuki rehabilitation ward: How to teach skills based on knowledge transfer
舩越 稔
1
,
楠本 雅也
1
,
佐尾山 諭
1
Minoru Funakoshi
1
,
Masaya Kusumoto
1
,
Satoshi Saoyama
1
1きたじま田岡病院
pp.627-631
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201744
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Key Questions
Q1:回復期リハビリテーションに求められる技術とは?
Q2:「言葉で言い表せない技術」をどのように教育するのか?
Q3:新人と教育者,対象者間で相互理解に必要なことは?
はじめに
徳島県北部の板野郡は5つの町を含み,現在9万8,983名の人口を有する.徳島市に次いで2番目に人口の多い地域であり,きたじま田岡病院(以下,当院)はその地の中核病院としての役割を担っている.病床数は198床,うち1病棟52床が回復期リハ病棟である.リハ科は3職種合同で3つの医療部門と2つの在宅部門の体制で運営している.医療部門における各療法士数は,PT 64名,OT 35名,ST 11名の合計110名である(2019年4月1日現在).
当院の新人教育はマニュアル化されており,毎年度見直し,修正,更新し,技術的な指導にはOJT(on the job training)や徒弟制度を長年活用している.しかし,起居・移乗動作やADL等への教育的な指導は,それぞれの課題がもつ特性や治療の核となる重要な部分の技術の継承には至らず,手順や方法といった形式的な内容となっていた.そこで,医療技術部門の創設に着手し,知識転移の理論としてSECI(セキ)モデルを新たに取り入れ,「技術面への指導」を実践している.SECIモデルの詳細については後述する.
Copyright © 2019, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.