小特集 事務系新人に何を教えるか
事務系新人教育の実際
長谷川 伸
1
,
浅利 仁
2
,
斉藤 寿明
3
,
星 源孝
4
,
妻谷 重三
5
,
小川 大一郎
6
,
阿久津 慎
7
1済生会中央病院企画調査室
2医療法人明和会人事課
3聖路加国際病院総務課人事
4(財)総合会津中央病院会河村塾
5蒼龍会井上病院
6東京衛生病院医事課
7名鉄病院
pp.1032-1041
発行日 1982年12月1日
Published Date 1982/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207895
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臭い物にも蓋をせず全てを教える—済生会中央病院の場合
新人教育の目的と実際
当院の新人教育は春期については入職前の3月末に8日間(対象者90名),そのうち6日間は総合新人教育(表1)を行い,2日間を各部門別教育期間(ただし看護部門については3日間)として実施している.また11月ごろに中途採用者を対象(昭和56年度は25名)とした新人教育を3日間の日程で実施している(表2).
病院は職種が多く,かつその多くが専門職であることもあって,簡単なオリエンテーションで実施につかせる例が多いと聞く.また当院だけでなく他院も同様と思うが,中途採用者の場合採用時点での教育は採用時期がばらばらで,1人1人について行うことが困難なため,各職場での上司・先輩による教育となっているのが現状である.しかしこのような中途採用になった職員に1年ほど後に尋ねると,多くの人は採用時病院より何を教えられたか覚えていないという.またこれらの職員はややもすると配属された職場に就職したという意識のほうが強く「病院」に就職したという意識(病院人としての自覚も含む)が薄い,特に病院の歴史,使命,存立意義,目的,病院の地域への役割,機能等の認識不足,また職員として必要な諸規則,諸手続,義務等に関しても自覚が不足している.そのためか些細なことからトラブルになり,病院に対する「不信感」にも繋がるケースが多い.特に一般職員の場合には「病院人」としての自覚の低さが認められる.
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