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特集 作業療法士の新入職員教育
新人教育の意義・目標
Significance and goals of occupational therapy
中島 美和
1
Miwa Nakajima
1
1近森リハビリテーション病院
pp.610-615
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201740
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Key Questions
Q1:作業療法における新人教育とは?
Q2:一貫した卒前卒後教育とは?
Q3:臨床現場に必要なスキルと視点とは?
はじめに
1965年(昭和40年),「理学療法士及び作業療法士法」の制定後,OTは医療,保険,福祉,学校等に働く場を広げており,2025年を目途に構築が推進されている地域包括ケアシステムにおいても,さまざまな分野で必要な職種として期待されている.
2018年度(平成30年度)のOT養成校は全国で190校へ増加し,年間4,500人前後のOTが誕生している.2019年(平成31年)4月には有資格者が9万人に届く勢いであり,そのうち20代のOTが全体の約4割を占める.新卒者や若手の割合が増え,新人教育や人材育成の悩みを抱える職場も多いのではないかと思われる.
現在のOT教育においては,卒後教育だけでなく卒前教育の課題も生じており,対人関係の不足,知識・技術の不足,未熟な臨床的思考過程,また指導体制の問題等が山積している.
そのような中で,2018年10月,理学療法士・作業療法士学校養成施設指定規則と養成施設指導ガイドラインが改定され,実習時間の規定,臨床実習指導者資格,診療参加型への実習形態の変更等が示された.この卒前教育の変更は,卒後教育のあり方にも影響するものであり,臨床現場での教育指標を見直していく必要がある.
今回,作業療法における新人教育について述べるにあたり,新人教育に必要な視点を整理し,これまでの教育体制変遷や医療提供体制の変化も踏まえ,新人教育をどのように実践していけばよいか再考したい.
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