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特集 作業療法士の新入職員教育
管理・運営・指導
Management, operation and education
山田 勝雄
1
Katsuo Yamada
1
1釧路孝仁会記念病院
pp.616-621
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201741
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Key Questions
Q1:新入職員教育とは?
Q2:管理・運営・指導とは?
Q3:自己管理能力とは?
はじめに
OTが職場内で「管理・運営」をテーマに指導・教育される機会は少ないのではないか.OTを対象とした研修を行っている施設は増えてきているが,法人内の人事考課制度(等級)と連動して卒後研修制度を確立し運用しているところは少ないだろう.たとえば,医師の臨床研修制度で求められるものも変化しており,疾病に対する知識・技術と併せて,職業人としての倫理・常識といった内容が評価されている1).
同じくOTに求められることも変化しており,勤務先の機能に合わせてそこで働くOTの業務内容にも変化がみられる.また,診料報酬を得る部門として,営業活動や加算算定のための戦略を立てることや他職種と協働できる生産的マネジメント能力が求められる.かつては職場内にOTが少なく,新卒であっても役割が与えられ,他職種とのコミュニケーションの窓口となる等,否が応でもこれらの能力が鍛えられた.また,職場外の活動からも学べたものだが,今は士会活動も市町村の機能訓練事業等も新人に声がかかることはまずなくなった.
そこで本稿では,当法人の教育制度を概観したうえで,筆者自身の経験を基に,①接遇,②組織理解,③他部門理解・連携,保険制度の理解,④OT自身の自己管理能力,⑤離職予防(働き方改革の視点)を説明する.なお,もし読者が,一人職場におられるのであれば,OT協会や都道府県士会主催の研修会等に参加し,知識・技術を身につけることを勧めたい.
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