Japanese
English
実践報告
急性期病院における人工股関節全置換術後脱臼についての報告
Report of dislocation after total hip arthroplasty in acute care hospital
常深 志子
1
,
花房 謙一
1
,
藤野 祥二
1
,
西村 岳洋
1
Motoko Tsunemi
1
,
Kenichi Hanafusa
1
,
Shoji Fujino
1
,
Takehiro Nishimura
1
1市立吹田市民病院
キーワード:
人工股関節置換術
,
脱臼
,
ADL指導
Keyword:
人工股関節置換術
,
脱臼
,
ADL指導
pp.1277-1281
発行日 2018年11月15日
Published Date 2018/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201517
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Abstract:人工股関節全置換術(THA)の合併症である脱臼について調査を実施した.脱臼整復後にリハ科で生活動作指導を実施した患者を対象とした調査の結果,2008年(平成20年)〜2015年(平成27年)の8年間で64名の患者が計255件の脱臼を呈していた.周術期に発生した脱臼は6件であり,周術期以降,特に術後1年以降に呈する脱臼と定義される遅発性脱臼が多数であった.「活動性が過度に低く脱臼に至った群」や「除痛が得られ活動性が向上した結果脱臼に至った群」が存在し,活動性が過度に低い群は加齢による心身機能面の変化が影響を及ぼしていると推測された.当院の作業療法は,THA全症例の周術期リハにかかわり,術前後の生活動作指導を担当しているが,病棟ADLや入院中の脱臼のみに目を向けるのではなく,退院後も必要な時期に生活動作指導を受けられるよう,地域でかかわる職種との情報交換等を通じて支援体制を整え,脱臼を防ぐ対策をとる必要性があると考えられた.
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