Japanese
English
論述
人工股関節置換術後の屈曲制限について
Restriction of Flexion after Total Hip Arthroplasty
浅野 浩司
1
,
松原 正明
1
,
鈴木 康司
1
,
森田 定雄
1
,
四宮 謙一
1
Hiroshi Asano
1
1東京医科歯科大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tokyo Medical and Dental University School of Medicine
キーワード:
total hip arthroplasty
,
人工股関節置換術
,
restriction of flexion
,
屈曲制限
Keyword:
total hip arthroplasty
,
人工股関節置換術
,
restriction of flexion
,
屈曲制限
pp.1507-1511
発行日 2000年12月25日
Published Date 2000/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903159
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抄録:人工股関節置換術の目的は疼痛の軽減と可動域の獲得であるが,術後の屈曲が不十分な症例も多数みられる.われわれは,初回人工股関節置換術を行った69例72関節の屈曲角度の変化を調べ,術後の屈曲角度に影響を与える因子について検討を行った.インプラントの設置角度より理論的な屈曲角度を求め,実際の屈曲角度と比較したが,インプラントが問題となるような症例はほとんどなかった.また,術前の屈曲角度が小さい症例では術後の屈曲角度も小さくなっており,術後の屈曲制限の原因はインプラントの問題ではなく,軟部組織の問題が大きいと考えられた.また,退院時に反対側の屈曲角度が手術側より小さい症例では,退院後,手術側の屈曲角度が次第に小さくなっており,日常生活で股関節を十分に屈曲する機会がないために屈曲角度が小さくなったと考えられた.術後の屈曲角度の改善のためには術前リハビリテーション,術中の軟部剥離,術後リハビリテーションなどが重要であると考えられた.
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