連載 睡眠を考える・第3回
子どもの眠り
福田 一彦
1
Kazuhiko Fukuda
1
1江戸川大学睡眠研究所
pp.1256-1258
発行日 2018年11月15日
Published Date 2018/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201508
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眠りの発達
ご存じのように生まれたばかりの赤ちゃんは,2〜3時間くらいの間隔で睡眠と覚醒を繰り返し,夜と昼の区別がない.お子さんを育てた経験のある方であれば,夜中に何度も起こされてあやしたり,授乳したりで大変な思いをしたことを思い出すだろう.夜と昼のメリハリができはじめるのは,満期産の子どもで生後第7週(3カ月に入る直前)である.この時期には,睡眠以外にも,行動や認知上の変化が生じる.「いないいないばあ」等でニッコリと笑う「社会的微笑」や,オモチャ等を手に持ってしゃぶる等の行為が出現するのもこの時期である.
その後,半年〜1年をかけて睡眠が夜に集中し,夜中に目覚めることが減っていく.1歳半までに午前中の昼寝がなくなり,午後に1回の昼寝をとるようになる.午後の昼寝も徐々に消失していき,3歳児で7割,4歳児で8割,5歳児で9割,そして,6歳ではほぼ全員が昼寝をとらなくなる.
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