連載 食べる楽しみを支える・第5回
「リクライニング位は食べやすいの?」重度嚥下障害のある方への食事支援
佐藤 彰紘
1
Akihiro Sato
1
1目白大学
pp.1250-1254
発行日 2018年11月15日
Published Date 2018/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201507
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はじめに
今回は重度嚥下障害がある患者さんに対する食事支援です.「重度嚥下障害」がどの程度からなのか,明確な定義はありませんが,ここでは「回復の見込みが少なく,誤嚥を繰り返し,経口摂取をあきらめかけている人」と定義しておきます.
このような重度嚥下障害がある患者さんの対応に苦慮しているOTは多いと思います.そして,対応方法における選択肢の少なさは,安易な人工栄養導入のきっかけとなります.逆にいうと,この経口摂取と人工栄養との境目にいる重度嚥下障害がある患者さんへの対応をOTが行えれば,安易な人工栄養導入を防ぎ,患者さんの「食べたい」という想いを守ることができるのです.
本稿では経口摂取をあきらめかけている方々が「最後まで口から食べる」ための最後の手段となり得る対応方法ついて解説します.
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