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特集 身体障害のある方の運転を再考する
—支援の実際⑤—肢体不自由と運転
Driving assistive technology for physical disabilities
村田 知之
1
Tomoyuki Murata
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンター 神奈川リハビリテーション病院 研究部 リハビリテーション工学研究室
pp.1141-1145
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201474
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Key Questions
Q1:自動車運転への工学的支援とは?
Q2:運転席の圧力分散性とは?
Q3:運転動作に求められる姿勢保持とは?
はじめに
身体障害者への自動車運転の支援では,ハンドルやアクセル,ブレーキ操作等の運転技術や移乗,積載に関連する動作の獲得だけでなく,それらを安全で継続的に行うための環境整備が求められる.神奈川県総合リハビリテーションセンター(以下,当センター)では,OTやPTだけでなく,エンジニア等,多職種がかかわりながら,さまざまな障害に対して,自動車運転を支援している(図1,2).エンジニアの役割は,義肢装具や福祉用具の選定・適合,生活環境の整備等を含めた工学的な支援を行うことであり,リハビリテーション工学研究室では義肢装具士やリハエンジニアが常駐している.
今回の特集では,パーキンソン病や脊髄損傷,片麻痺等,疾患別にみた運転支援が述べられている.本稿では,肢体不自由者の運転動作姿勢,特に姿勢保持と座面の圧力分散性に着目しながら,運転席の適合調整について,事例を交え紹介する.
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