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序
現在わが国で行われている身体障害者スポーツ競技の規則は,財団法人日本身体障害者スポーツ協会(葛西嘉資会長,田崎清春事務局長)によって編纂された身体障害者スポーツ競技規則集にもとづいています.この競技規則は1964年(昭和39年)の東京パラリンピックの第2部(国内)大会のために初めて制定されたものです.この大会の正式名称は,国際ストークマンデビル競技(ISMG,International Stoke Mandeville Games)第13回大会といい,Sir Ludwig Guttmanによって創設された競技会で,もともと,マヒ者の車椅子競技大会なのです.そこで,当時の日本の身障スポーツの関係者は,全障害者を包含した国際スポーツ大会を実施したいと大変な熱意で奔走されましたが,国際的にも,またわが国でも規則や種目の統一化がなされておらず,諸事情もからんで熟すことなく,第2部として国内大会を実施したのです.その折初めて編集されてできたのが身障スポーツ競技規則で,その後ISMGやISOD(INTERNATIONAL SPOTS ORGANISATION FOR THE DISABLED)等の国際競技ルールの変動,国内レベルの向上,一般競技規則の改正等に伴い,内容は変化・充実し現在に至っています.規則の基調になるものは,
1)多くの人達に参加の機会を与え,より重度な障害を持つ者を参加させるべく激励する.
2)可能なかぎり,障害のレベルが同一のグループで競技できるようにする.
3)国際競技規則の動向に対して,国内事情を考慮して柔軟な姿勢で対処する.
4)身障スポーツの特質を見失うことなく,可能なかぎり一般スポーツ規則に近づける.
等があげられます.
以下現在実施されている身障スポーツ肢体不自由者部門の主な競技とルール,その特徴等について述べてみます.
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