日常生活とユーモア

買いかぶり症候群

　ユーモアや笑いは人の心の扉を開く．私は講演をする機会がかなり多いが，本題に入る前に聴衆に笑ってもらえる話をする．たとえば，司会者が演者紹介のとき，私のことを褒め過ぎることがある．私自身がやや「居心地の悪さ」を感じるほど「不自然な褒め言葉」で紹介されると，講演の出だしがスムーズにいかない．そんなとき，次のように言う．

「司会の○○先生，ご丁寧な紹介ありがとうございました．ちょっと立派な紹介過ぎて恐縮しています．実は○○先生には持病があるのです．ご本人の承諾は得ていないのですが，病名は『柏木哲夫買いかぶり症候群』という難病です」