Japanese
English
特集 精神神経疾患の治療とQOL
QOLの向上に向けた若年者への不安症治療
Treatment for Anxiety Disorders in Young People to Improve Their Quality of Life
舩渡川 智之
1
,
根本 隆洋
1
Tomoyuki Funatogawa
1
,
Takahiro Nemoto
1
1東邦大学医学部精神神経医学講座
1Department of Neuropsychiatry, Toho University Faculty of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
不安症
,
anxiety disorders
,
認知行動療法
,
cognitive behavioral therapy
,
CBT
,
早期介入
,
early intervention
,
生活の質
,
quality of life
,
QOL
,
社交不安
,
social anxiety
Keyword:
不安症
,
anxiety disorders
,
認知行動療法
,
cognitive behavioral therapy
,
CBT
,
早期介入
,
early intervention
,
生活の質
,
quality of life
,
QOL
,
社交不安
,
social anxiety
pp.303-310
発行日 2022年3月15日
Published Date 2022/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206574
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
抄録 不安症は頻度が高く,多大な機能障害と経済的負担をもたらす疾患の1つである。不安症はその種類にかかわらずQOLの低下を来すが,その低下は認知行動療法などにより軽減することが示されている。精神科早期介入において,社交不安症状は精神病前駆期から社会的・学業的病前機能の低下をもたらし,顕在発症への重要なリスクファクターとなり,発症後の社会機能の障害やQOLの低下に関与することから,重要な介入の標的と考えられている。本稿では,東邦大学医療センター大森病院のユースデイケア「イルボスコ」での認知行動療法的アプローチを通して,社会復帰を達成した社交不安症の若年者の治療経過を報告した。本邦においても不安症を有する若年者への,社会機能障害やQOL低下にも十分に配慮した治療的アプローチの普及啓発が望まれる。
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.