提言
作業療法について考える
松原 麻子
1
Asako Matsubara
1
1広島市立リハビリテーション病院
pp.1158-1159
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201098
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養成校を卒業するときに後輩にもらった思い出の品の一つ,それは恩師から卒業生一人ひとりに書かれたメッセージカードの束であった.そのカードの1枚に,「作業療法って何だろう.答えは3年後」というメッセージが書かれていたのを今でも覚えている.
在学中,作業療法の専門科目として,作業療法の歴史,作業と作業療法の定義,作業療法の理論とモデル,各分野の作業療法の実践等を学んだ.日本の作業療法だけでなく,世界の作業療法の動向についても教えていただき,どの科目も大変興味深かった.なかでも最も興味深かった科目の一つが「作業学」であった.作業学は,人間の作業特性,作業障害,作業の治療的特性,作業療法を構成している概念の構造,作業療法の理論が示す共通パターン等,とにかく「作業」や「作業療法」の基盤となる情報が,これでもかというほど詰まった科目であった.
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