Japanese
English
研究と報告
コース立方体組み合わせテストが若年者,高齢者の生体に及ぼす影響―疲労感,血圧,心拍数の変化を通して
The influence of biological responses in the Kohs' Block-Design Test between the young people and the elderly people:through the data of perceived fatigue, blood pressure and heart rate.
青山 信一
1
,
村上 恒二
1
,
車谷 洋
1
,
清水 順市
2
,
松原 麻子
3
Shinichi Aoyama
1
,
Tsuneji Murakami
1
,
Hiroshi Kurumadani
1
,
Junichi Shimizu
2
,
Asako Matsubara
3
1広島大学大学院保健学研究科
2神奈川県立保健福祉大学
3山口医療福祉専門学校
1Graduate School of Health Sciences, Hiroshima University
2Kanagawa University of Human Services Faculty of Health and Social Work
3Yamaguchi Health and Welfare College
キーワード:
高齢者
,
コース立方体組み合わせテスト
,
疲労感
,
血圧
,
心拍数
Keyword:
高齢者
,
コース立方体組み合わせテスト
,
疲労感
,
血圧
,
心拍数
pp.901-909
発行日 2007年9月10日
Published Date 2007/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101040
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要旨:本研究では,年代が異なる対象者に対して同一作業を実施した際の生体応答の変化について検討することを目的とした.対象は20歳代の若年者群25名と60~80歳代の高齢者群17名で,作業はコース立方体組み合わせテストを実施し,生体応答の指標は疲労感,血圧および心拍数とした.疲労感は,両群の間に有意な差を認めなかった.血圧は,両群において作業終了後から一定時間,値の上昇が継続する可能性が示され,心拍数最大値の結果からは,高齢者群において今回の作業がより高負荷であった可能性が示唆された.本研究の結果から,作業後の疲労感の訴えは両群において同程度であったにもかかわらず,血圧,心拍数の変化では両群の間に差異が存在することが示された.これにより,さまざまな疾患をもった高齢者に対する臨床での作業療法実施に際しては,必要に応じて作業中の心拍変動の計測や,作業終了以降における血圧変化を考慮する必要性が示唆された.
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