Japanese
English
症例報告
段階的課題設定により円滑な筋電義手導入に至った先天性手指欠損の一例
Steps to introduce myoelectric prosthesis to a patient with congenital upper limb deficiency:A case report
野口 智子
1
,
藤原 清香
1
,
柴田 晃希
2
,
奈良 篤史
1
,
真野 浩志
1
,
芳賀 信彦
1
Satoko Noguchi
1
,
Sayaka Fujiwara
1
,
Teruki Shibata
2
,
Astushi Nara
1
,
Hiroshi Mano
1
,
Nobuhiko Haga
1
1東京大学医学部附属病院
2田沢製作所
キーワード:
小児
,
上肢形成不全
,
筋電義手
Keyword:
小児
,
上肢形成不全
,
筋電義手
pp.257-260
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200869
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Abstract:当院では小児義手の処方,製作,使用訓練を多職種で構成されたチームで行っている.今回,2歳7カ月の先天性左手指欠損男児に対し,日常生活場面に応じて装飾用,作業用,筋電義手を適切に選択して活用できることを目的に作業療法を開始した.小児における義手導入は生活の質(以下,QOL)の向上につながるといわれているが,より高機能な筋電義手への移行には多くの課題が存在する.そのためわれわれは課題を考慮した①両手動作獲得,②筋力の獲得,③日常生活での定着の3つを短期目標として挙げ,達成に向けた段階的な課題設定とアプローチを行った.その結果,筋電義手導入時に多くの成功体験につながり,筋電義手への円滑な移行が可能であった.今後はさらなる義手の操作性向上と,活動に応じて義手を選択できるよう指導継続し,家族とコミュニケーションを図りながら,成長に合わせサポートを行っていきたいと考える.
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