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Key Questions
Q1:後進育成が専門職種の未来を左右するのではないか?
Q2:地域包括ケアの推進,暮らしを支援するOTの専門性をどう伝えたらよいのか?
Q3:臨床実習で学生が対象者の暮らしをアセスメントし,支援する力を身につけるために,私たちは現場でどんな工夫をするのか?
はじめに
介護老人保健施設(以下,老健)は,2016年(平成28年)6月時点で全国に4,954施設が開設(全国老人保健施設協会機関紙より)され,地域包括ケアの展開において高齢者のリハビリテーションセンターとして重要な資源である.老年期を生きる方々のさまざまな暮らしの課題に向き合い,自宅・地域を含めて多様な暮らし方(大げさに言うと生きざま)に触れることのできるフィールドとなっている.日本作業療法士協会(以下,OT協会)の「作業療法5・5計画」により,徐々にではあるが,地域への注目は高まっているという実感がある.確かに現状では主なフィールドを医療法関連施設とするOTが大半を占めているかも知れない.しかし,複数施設に勤務している者も少なくなく,その多くは地域にかかわっていると聞く.また,老健等,地域向け求人は確実に増え,OTの活躍の場は広がっている.今まさに,地域はOTを必要としているのである.
臨床実習には見学実習・評価実習・評価統合実習(インターン実習)があるが,国家試験を経て現場に出るまでにどんな実践場面に触れるのか,どんなOTに(役割行動モデルとして)出逢えるのかは,OTとして社会で生きていくであろうOT学生にとって大きな意味があろう.また,専門職集団として後進育成は私たちの専門性を左右する重要な課題である.
先達が私たちに伝え,導いてくれたように,後進を導き,育て,応援したい.
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