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特集 めざそう,就職!障害者雇用支援の今
医療機関における高次脳機能障害者および難病患者に対する雇用に向けた支援
The employment support for the patients with higher brain dysfunction and intractable diseases in medical institutions
峯尾 舞
1
Mai Mineo
1
1北原国際病院
pp.427-432
発行日 2016年5月15日
Published Date 2016/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200558
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Key Questions
Q1:医療機関と民間企業における雇用支援とは?
Q2:医療機関において行える雇用に向けた支援とは?
Q3:医療機関で雇用に向けた支援を行うときに心がけたいこととは?
はじめに
“医療機関における雇用支援”と聞くと,「医療機関で雇用支援が行えるのか」と難しさや抵抗感を感じるかもしれない.確かに雇用支援の内容は,対象者の評価,訓練,職業前実習,求職活動,業務の切り出し,職場定着,雇用管理等,多岐にわたり,数カ月〜数年かけて実施することが多い.このためリハの時間・頻度・期間が限られる医療機関において雇用支援を行うことは容易ではなく1),その結果,医療機関スタッフが支援スキルやノウハウを獲得することが難しい状況である.しかし,医療機関においても,より当事者に近い立場からの「雇用に向けた支援」は行えると考えている.
本稿では,医療法人社団KNI(以下,当法人)における高次脳機能障害者および難病患者に対する雇用に向けた支援について説明し,3事例の支援を紹介する.ただし,当法人では,医療機関だけではなく,有限会社におけるサービスを活用して雇用に向けた支援を行っており,一般化されにくい体制であると考えられる.しかしながら,本体制は医療機関単体で雇用に向けた支援を行う際の課題を補う方法として導入しているため,支援手段の一つとしてとらえていただきたい.
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