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特集 発達障害のある人のライフステージを通したOTのかかわり
発達障害とは—子どもから大人まで
Neurodevelopmental disorders—from infancy to adulthood
丸山 洋子
1
Yoko Maruyama
1
1浜松医科大学 児童青年期精神医学講座
pp.1078-1082
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200382
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Key Questions
Q1:DSM-5の変更点は?
Q2:発達障害者の困難とは?
Q3:発達障害者の支援とは?
DSM-5の変更点
米国精神医学会は,2013年に『精神疾患の診断・統計マニュアル第5版:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition,DSM-5』を出版した1).今回13年ぶりの改訂であり,大幅な変更が加えられた2,3).特に重要な変更が,これまでの「通常,幼児期,小児期または青年期に初めて診断される障害」の項目の廃止と,「神経発達障害群」という大項目の追加である.この大項目が従来の発達障害を指し,その中に,知的能力障害,コミュニケーション障害,自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder:ASD),注意欠如・多動性障害(attention-deficit/hyperactivity disorder:AD/HD),限局性学習障害,運動障害が含まれた.わが国では,これまでもAD/HDを発達障害の一つとしてとらえていたが,DSM-Ⅳ-TRまではAD/HDは「注意欠如および破壊的行動障害」という別項目に含まれていた.また,これまで認められていなかったASDとAD/HDの併存が診断できるようになった.以下,特にASDとAD/HDの変更点について詳述する.
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