Japanese
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特集 アイデンティティに迫る—社会的ニーズへの挑戦
教育的視点からの作業療法のアイデンティティ
Identity of occupational therapy from educational viewpoints
藤井 浩美
1
,
千葉 登
1
,
横井 香代子
1
,
慶徳 民夫
1
,
森 直樹
1
,
佐藤 寿晃
1
Hiromi Fujii
1
,
Noboru Chiba
1
,
Kayoko Yokoi
1
,
Tamio Keitoku
1
,
Naoki Mori
1
,
Toshiaki Sato
1
1山形県立保健医療大学
pp.920-925
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200336
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Key Questions
Q1:学習指導要領の変更と育成する能力の関係とは?
Q2:求められる作業療法教育とは?
Q3:作業療法のアイデンティティとは?
はじめに
日本のOT養成は,1963年(昭和38年)5月に開学した国立療養所東京病院附属リハビリテーション学院から始まった〔2008年(平成20年)3月閉校〕.したがって,日本の作業療法教育は,今年で52年を迎える.当初,厚生省立の3年制専門学校で始まったOT養成は,1979年(昭和54年)に金沢大学医療技術短期大学部に作業療法学科が設置されたことによって,文部省立による3年制短期大学での教育が加わった.その後,国立大学系では弘前大学,北海道大学,京都大学,神戸大学,信州大学,群馬大学,名古屋大学,長崎大学,鹿児島大学および秋田大学の各医療技術短期大学部に作業療法学科が設置された.公立大学系では1983年(昭和58年)に札幌医科大学衛生短期大学部が設置され,1986年(昭和61年)には東京都立府中リハビリテーション専門学校を前身とした東京都立医療技術短期大学が新設された.そして,1992年(平成4年)に国内初の4年制大学によるOT養成課程が,広島大学医学部に新設された.それ以後,全国各地に4年制大学や4年制専門学校によるOT養成課程が設置され現在に至る.さらに,この十数年間で大学院修士課程や博士課程を設置する大学が増加した.
本稿では,筆者らが教員として勤務している4年制大学での体験を基にして,教育的視点からの作業療法のアイデンティティを具現化し,主題である「アイデンティティに迫る—社会的ニーズへの挑戦」に言及する.
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