増刊号 認知症と作業療法
第2章 時期(重症度)別にみる認知症の作業療法の実際
10 —医療機関(病院)③—回復期リハ病棟における認知症OTアプローチ—当院での集団的個別訓練の事例報告より
鈴木 成美
1
,
野上 雅史
1
,
原田 直輝
1
,
沢田 尚司
1
,
山本 伸一
1
Narumi Suzuki
1
,
Masashi Nogami
1
,
Naoki Harada
1
,
Takashi Sawada
1
,
Shin-ichi Yamamoto
1
1山梨リハビリテーション病院
pp.698-702
発行日 2015年6月20日
Published Date 2015/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200278
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はじめに
昨今,回復期リハ病棟に入院している患者の約3割が認知症を合併しているという実態がある1).
山梨リハビリテーション病院(以下,当院)の回復期リハ病棟(全135床・全棟回復期リハ病棟施設基準)においても,認知症合併はリハの阻害因子となることも多く,その対応が求められた.
そこで2008年度(平成20年度)より,認知機能や高次脳機能の低下を抱えた患者に対し,個別訓練と併せて集団的個別訓練(以下,集団アプローチ)を実施し,現在も継続しながらその内容等を発展させている.
今回,行動・心理症状(以下,BPSD)により不穏傾向が強い患者に対し,個別訓練・集団アプローチを実施した.以下に当院の集団アプローチの紹介・事例報告とともに,回復期リハ病棟での認知症患者に対するOTの役割等について考察を述べる.
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