特集Ⅱ パーキンソン病update
扉
千島 亮
1
,
江藤 文夫
2
,
山本 伸一
3
1信州大学
2元・国立障害者リハビリテーションセンター
3山梨リハビリテーション病院
pp.515
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100139
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パーキンソン病は数ある神経疾患の中では,有用な薬物治療が開発された疾患のはしりである.しかし,いまだに完全に治癒させることは困難で,対症療法にとどまる.進行性に増悪する神経難病の中では有病率の高い疾患であり,作業療法の現場で必ず出合う.この特集は作業療法と脳科学の特集を受けて,身体障害の代表として取り上げた企画である.
治療は薬物療法が主であるが,病理学的に中脳の黒質と大脳基底核の関与した機能異常が早くに知られたことから,局所を標的とした神経外科的治療も考案されてきた.ドーパミンやアセチルコリンといった神経伝達に関わる物質を補充したり調整したりする薬物は,近年さまざまに開発され,保険診療場面でも急速に普及した.そこで,始めに障害の状況に応じた薬物治療について,次いで機能神経外科手術として確立された脳深部刺激療法等の適応と効果についてわかりやすく解説していただき,さらに在宅生活支援の実践での課題の整理とOTの役割について事例紹介を含めて報告していただく.
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